目下ヒダリ向き

毎日の事、仕事の事、いろいろ書きたい

「やれる人がやる」という悪習慣

どうも、投票用紙にゾッコンのヒダリです。

投票用紙に使われているユポ紙、あの書き味たまりません…あのつるつるすべすべな書き味…あの紙で思う存分イラスト描きたい…

でも多分、手に入れてももったいなくて使えないのが目に見えている。

 

今回のタイトル。やれる人がやる。素晴らしいことだと思う。思うけど、やれる人って誰よ?っていう話です。介護業界では特にありがちだと思う。一番多いのは、謎の「業務前倒し」の風習。

いやわかる、わかるんですよ。入浴日とか猛獣化するほどの忙しさ。今私に話しかけるんじゃねぇ。介護職での忙しさで1、2を争う業務。訪問介護を扱う施設でもそこそこ忙しいけど、これが特養やら療養型病院になると最早戦争。そこをどけ、ストレッチャーでひかれたいのか。

話はそれるが、私が勤めていた療養型病院では風呂日に合わせてシーツ交換をしていた。これがまた修羅場。片っ端から駆けずり回り、追剥のようにシーツと掛け布団を交換していく。入浴の誘導をする人と息が合わないと、アレ次こっち行くって言ったじゃん!とまた修羅場。何でこっちからそっち飛ぶねん。

 

脱線しました。

 

そんな感じなので、「入浴準備を前もってしておく」という暗黙のルールを設けている施設は少なくない。経験上、前倒し業務は風呂準備だけではない。食事の準備、明日の業務の準備。「前もってやっておくと明日の人が楽だよね」という優しさから始まった暗黙のルール。厄介である。

もちろん業務をする人は前もって決められているので、前もってやっておくのは強制ではない。強制ではないが、妙な強制力はある。

主任や先輩は「いいんだよ~やらなくても!」と言う人がほとんどだし、私もそのタイプ。でも中にはやっぱり、ぐちぐち言う人がいるんだ。「アラ○○君はやってくれるけど○○さんはやらないのネ」っていうオバサマはどこにでもいる。一人は必ずいる。お前の仕事やろがい働け。

大体自分のやるべき業務が終わった後、他にやる事ないかな~って探した結果、明日の人の準備手伝おう~という流れになる。それを理解している人が大多数ではあるが、それを見て「やらなければ」と感じてしまう人もいる。最悪、「自分は仕事が遅いから…前倒しの準備までできない…皆やってるのに…」という悩みを持ってしまう事もある。

そんな本来考えなくてもいい悩みを持つ必要は全くないのだが、少なくともプレッシャーにはなる。人それぞれなんだから、絶対に周りと合わせる必要はないのだ。

後輩や部下が出来た時まっさきに伝えるのは、「やらなくていいことは無理にやっちゃダメ」と説明してた。

 

繰り返しになるが、やれる人がやる、明日の業務を手伝ってあげる、という気遣いが出来る環境は素晴らしいと思う。皆が手伝い合って、助け合いのできる仕事ができるといいですネ。

 

なんてのはただの綺麗ごとではなかろうか。むしろ今の介護職がブラック化している要因の一つだと思う。

素晴らしいとは思う。アンタの仕事でしょ?なんて知らんぷりしているよりは、全然いいし手伝いあえるような人とご飯食べに行きたい。問題なのは、スタッフにはそれぞれ価値観と意識の違いがあるという事だろう。やってくれる事に胡坐をかいて楽をしようとするスタッフもいれば、いつもやってもらっているから自分もお返ししようと思う人、色々いる。

職場などの不特定多数がいる環境で、がこういった暗黙のルールを持っているとどうなるか。

結局は「やろうとする人しかやらなくなる」と思う。

他人の善意に乗っかる人は必ずいる。そうなれば暗黙のルールに潰され、やらなくてもいい業務を「必須」と考えてしまい、真面目な人に限って負担としわ寄せがのしかかる。

 

勤務していた施設の一つに、やっぱり前準備をしておく、という施設があった。

そこは訪問介護だったが、基本風呂準備は訪問介護時間に含まれている。訪室→着替えなどの風呂準備→移動→入浴→入浴後の補水→記録記入。ここまでがケア時間のはず。

なんだけど、入浴した人が次回の入浴準備をしておく、という謎ルールがあった。

ケアのスケジュールがパツパツなところだったので、万が一時間がズレ込んだ時の為の保険なのかもしれない。

でも意味ない。結局入浴後に次回の準備をするんだったら、ケアの始めに準備するのと変わらないじゃないか。すげームダ。

こういう謎ルールは、大抵の場合親切心から生まれるものである。つまりどうしても後々発生する。それを食い止めるなら、やっぱり「前倒し禁止」しかない。もしくは、前倒ししなくても良いくらいの人員を確保しておくことが必要になるが、それは現状難しい。

たまにいるのだ。「仕事は助け合い!自分の修行と思って(??)人の業務もやってあげるのよ!それがプロっていうもの云々かんぬん」という意識が斜め上にブチ上がっているお姉さま。いらん。そんな謎なプロ意識はいらん。その人を助けたいと思ったら自主的に助けるもんだ。

親切を強制してはいけない。親切にされるような人に 私はなりたい ひだを。

親切にしあえる環境は私も好きだ。介護で一番最初に務めた職場がそんなところだったから、キツくても5年続いたんだと思う。

 

介護だけでなく、「やれる人がやる」というのはどこの会社にもある事だと思う。

溜まったゴミの処理、排水溝の片づけ、シュレッダーの掃除、備品発注。いわゆる「見えない家事」にも似た「隠れた業務」は、大抵の場合「やろうとする人しかやらない」のだ。見て見ぬふりをするズルい人は絶対いる。

そういう人は絶対周りから見てバレているし、かといってその業務は強制ではないから、面と向かって文句は言えない。

そんな小さなフラストレーションはどんどん溜まっていってしまう。

本当にいいのは、一々そういった小さな業務を振り分けなくても、皆がきちんと意識を持って行えることんだろうけども…

まぁ難しい話ですよね。

 

そんなところで夕ご飯にします。今日は二日目のカレー。ふふ。うちのカレーは絶品なのです。

明日は角煮の予定。